「何言ってんの?」 米ワンポイントリリーフ禁止に元ロッテ左腕が反論のワケ
藤田氏が考える試合時間短縮の代替案とは…「審判の質をもっと上げればいい」
試合時間の短縮を狙って生まれたこのルール。だが、藤田氏は先に取り組むべきことがあると考えている。それが「審判のパフォーマンス向上」だ。
「僕は個人的に、リクエストもいらないと思ってます。あれもかなり時間かかるじゃないですか。その代わりに審判の質をもっと上げればいい。現役の時は、自分も審判に文句を言ったことがありますけど、審判も言い返してきたんです。それでも試合が終わった後には『文句言うなよ?』『すみません、熱くなってて』って和解のようなやりとりがあったし、コミュニケーションがしっかり取れていました。でも、今見ていると、審判のコールに愛情がないんですよね。年に1、2回は、投手が審判に抗議した後、ど真ん中に放った球をボールって言うのを見掛けますよ。え、ストライクやんって(笑)。
昔は元プロ野球選手が審判になることが多かったので、選手の気持ちをよく分かってくれた気がします。あとは審判によってそれぞれのストライクゾーンがブレることがなかった。だから、投手も審判の傾向をデータとして持っていました。ストライク判定にリクエストはできないけど、そこも含め審判の質を上げることが大事だと思います」
メジャーでの積極的なルール改正は、その翌年にNPBでも導入されるのが、ここ数年の傾向となっている。となれば、来シーズンにもワンポイントリリーフ禁止がNPBでルール化される可能性は十分。藤田氏はここでも、待った!の声を挙げる。
「アメリカはアメリカ、日本は日本でしょ。メジャーに倣うんだったら、ボールもメジャー球にするべき。ルール改正を同じように取り入れるのは、ちょっと違うんじゃないかと思います。日本のルールをしっかり作っていかないと面白さは減ってしまいますね。日本の野球だっていうこだわりを持ってやってほしいですね」
はたしてNPBでも来季から導入することになるのだろうか。まずは今季、メジャーでどんな変化が生まれるのか注目してみるといいかもしれない。
(佐藤直子 / Naoko Sato)