OB藪恵壹氏が阪神投手陣を徹底分析! 藤浪は「焦らなくていい」、期待は3年目左腕
昨季のチーム防御率は12球団トップ、藤浪出遅れも「焦らなくてもいいでしょう」
本来なら、開幕直後で各球場ともに満員のファンで盛り上がっているはずのNPB。だが、今年は世界的に猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で、開幕が無期延期となっている。先行きが不透明な中ではあるが、野球が恋しくてたまらないファンのために、阪神、MLBなどで活躍した藪恵壹氏に、今季阪神の戦力を分析してもらった。まずは投手編。
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昨季、阪神は12球団で最も優れたチーム防御率3.46を記録。先発ローテでは西勇輝(10勝)、青柳晃洋(9勝)が年間を通じて活躍し、軸としてチームを牽引した。移籍2年目の西は、すでに今季の開幕投手に任命され、先発の柱として期待されている。それでは、西を筆頭とする今季の先発ローテはどんな形になるのだろうか。
「1番手が西で、続いて高橋(遥人)、青柳の順番で決まりでしょう。その後は秋山(拓巳)、藤浪(晋太郎)、岩貞(祐太)だと思っていたけど、岩貞は中継ぎに回るので、4番手は秋山だと思います。藤浪はローテに入れたと思うけど、今回の新型コロナの件で少し出遅れますね。残念だけど、チームとしては層が厚いので焦らなくてもいいでしょう。
先発に左がもう1枚欲しいので、5番手は岩田(稔)か飯田(優也)か。6番手はおそらく外国人投手で回すでしょう。ガンケルはストライクは取れるけど球威がないから、打たれ出したら止まらない怖さがあるんですよね。外国人枠の問題もあるので、ガンケル、ガルシア、スアレスを先発したら抹消、というサイクルで使うんじゃないですかね」
藪氏は「阪神は去年から『投高打低』で変化なしですよ」と分析するが、「投高」という評価を支えているのが鉄壁の中継ぎ陣だ。昨季の救援防御率は12球団で唯一の2点台(2.70)を記録。174ホールドポイントはセ・リーグでは圧倒的な数字で、2位の中日に32ポイント差をつけている。