OB藪恵壹氏が阪神投手陣を徹底分析! 藤浪は「焦らなくていい」、期待は3年目左腕

充実の中継ぎ陣に太鼓判「入る隙間がないくらい揃ってますよ」

 ただ、昨季に大活躍した岩崎優と島本浩也の両左腕が、今シーズンはそれぞれ右足の張りとオフ中に受けた左肘クリーニング手術の影響でやや調整が遅れているようだが、それでも藪氏は「心配ない」と太鼓判を押す。

「中継ぎも入る隙間がないくらい揃ってますよ。後ろから、守護神が藤川(球児)でセットアッパーがエドワーズと能見(篤史)でしょ。そこに守屋(功輝)、岩貞で5人。望月(惇志)まで入れたら6人。谷川(昌希)もいいけれど、入れるかどうか。あとは飯田をどう使うかですよね」

 人材が足りないのではなく豊富すぎるという贅沢な悩みを抱える阪神だが、その中でも藪氏が注目したいのが、3年目左腕の高橋だという。

「先発だと高橋ですね。彼は普通にいけば15勝くらいできるピッチャー。去年は打線の援護がなかったから3勝9敗だったけど、勝てるピッチャーです。真っ直ぐのキレが抜群にいい。ゆくゆくは岩貞みたいになる可能性は十分ありますね。物静かで黙々とやるタイプ。彼が今年のキーマンだと思いますよ」

 投手陣は昨季と変わらず安泰のようだが、「ピッチャーが頑張ってもね」と藪氏は続ける。

「去年はチーム防御率3.46で、これでも優勝できないんですよ。原因は明らか。チーム得点が536点で、パ・リーグ最下位のオリックス(544点)より少ない。12球団で最下位ですからね。打てないと勝てませんね」

 それでは、今季の阪神打線について、藪氏はどう見るのか。この続きは打撃編で。

(佐藤直子 / Naoko Sato)

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