斎藤佑樹の元同級生G左腕、社長候補として奮闘中 新型コロナ禍も「社員守らないと」

新型コロナの影響で苦しい日々も「みんなが溜めたストレスを観光にぶつけてくれる日が…」

 岐阜城北高でセンバツ4強の実績を引っ提げて早大に進学。斎藤佑樹投手(現日本ハム)が同級生にいる「ハンカチ世代」だった。一挙手一投足に注目が集まる「佑ちゃん」の陰で、故障で投げられない日々が続いた尾藤さん。左肘靭帯断裂の大けがで、「野球ができないなら、大学にいても仕方ない」とわずか1年で中退した。

 野球をやめる選択肢もあったが、「ずっとやってきて、終わり方がどうもスッキリしなった」。トミー・ジョン手術を受け、地元の岐阜に帰ってリハビリ。たまたま母校でトレーニングをしていた時、後輩の伊藤準規投手(現中日)を視察しに来ていた巨人スカウトの目に留まった。入団テストに合格し、プロの世界へ。オープン戦で東京ドームのマウンドにも立ち、2桁背番号に近づいた瞬間もあった。

 中日での裏方時代の経験も、今に生きる。

「陰で組織を支えていく、周囲に気を配る。そういう意識は、社員さんを持った今、より大事になっています」

 3、4年後には代替わりして社長を任せてもらえるようになるつもり。そのためにも、この苦境を乗り越えなければいけない。「早くコロナが収まって、みんなが溜めたストレスを観光にぶつけてくれる日が来てほしいですね」。責任を背負い込み、立ち向かう。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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