元MLB投手、過去に台湾球界での“八百長斡旋”を告白 「命の危機を感じた」

100万円の受け取りを拒否すると怒鳴り声をあげた反社会的勢力の人間が…

 突然の出来事に混乱したがオーガスト氏は「知らないふりをしてとぼけた」が、女性は八百長の詳細を何度も持ち掛けてきた。その時すでに、オーガースト氏は周りにいる人間が反社会的勢力だということに気が付いたという。

 その反社会的勢力の人間から女性を通じオーガスト氏は八百長に加わる報酬として100万円を受け取るように伝えられたが「私は自分の名前を、そしてメジャーリーガーとして残した功績の全てを台無しにしたくなかった。息子に(八百長をする)試合で登板したということで絶対に恥ずかしい思いをさせたくないという思いがあった」と、自身の信念を貫き断ったという。

 その後、バーに集まっていた人間の顔色が変わり、店で流れていた音楽もストップ。怒鳴り声をあげる反社会的勢力の人間がオーガスト氏をエレベーターに連れ込み、すぐさまその場から帰したという。

 この時の状況をオーガスト氏は「命の危険を感じた。それで私の心臓はバクバクしていた。そして、私と共にバーに行った男に会った。彼は私に謝り続け、彼らに私を(バーまで)連れて来いと言われていたことを明かした。正直、私は生きていることが嬉しかった。文字通り惨事を免れたと感じた」と振り返っている。

 台湾では1996年、2009年にも野球賭博が発覚し解散に追い込まれた球団もあった。オーガースト氏は自身のプライドを守るため八百長を拒んだ。一歩間違えれば最悪の事態になっていたかもしれない“恐怖体験”だった。

(Full-Count編集部)

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