無観客開催での年俸削減にMLB選手会は不満 「その話し合いはもう終わっている」

無観客開催での年俸削減に選手会からは不満の声が上がっている
無観客開催での年俸削減に選手会からは不満の声が上がっている

3月に取り決めた年俸案、無観客&中立地開催ならさらに年俸削減も…

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕延期となっているメジャーリーグ。複数の米メディアはこれまで無観客で試合を行った場合、選手会と合意した条件からさらに年俸を削減する可能性を指摘している。そんな中、選手会側からは不満の声が出ていることをAP通信が伝えている。

 3月末にMLB機構と選手会の間で行われた取り決めでは、試合が短縮された場合は162試合からの割合で年俸を支払うことで合意している。だが、無観客、中立地での試合開催が実現した場合はそこからさらに年俸が削減される可能性が出ている。

 これに異を唱えているのがMLB選手会だ。トニー・クラーク選手会専務理事は「試合が再開される際の経済的条件をまとめた取り決めに、選手たちはMLBと共に合意した。それには大幅な年俸の調整だったり、その他多くの譲歩を伴うものだった。その話し合いはもう終わっている」と指摘。

 新型コロナウイルスの感染拡大により危機的状況が続く中、クラーク氏は「我々が今専念しているのは、選手達や家族、コーチ、審判、チームスタッフ、そしてファンの健康を優先にするという条件の下で野球を再開する方法を協議することだ」と、まずは選手やファンの安全を第一に考えることが最優先であることを口にしている。

 一度、合意した条件からさらに年俸が削減される可能性についてカージナルスのアンドリュー・ミラー投手も「僕の理解では、野球が再開する際の2020年シーズンの給与に関する取り決めは、既に合意に達している。それに、無観客試合や中立地での試合開催のアイデアが提案されている一方で、採用されるには(現在)程遠い状態だ」と苦言を呈している。

(Full-Count編集部=AP)

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