イチロー氏から「会いたい」 鑑定家・前野重雄さん“お宝”スポーツグッズの世界

イチロー氏から、まさかの「会いたい」

 ところで、前野さんには球界の不世出のスーパースター、イチロー氏と人知れぬ交流があった。イチロー氏に会いたがる人は昔も今も数多いが、イチロー氏の方から「会いたい」と言われる人は珍しいだろう。

 1994年。オリックスで登録名を鈴木一朗からイチローに変更した途端、1軍に定着し、いきなりプロ野球最多記録(当時)のシーズン210安打をマークし、MVPまで獲得して大ブレークした年の9月のことだ。

「突然、オリックスの広報担当者から『イチローが会いたがっている』と電話をいただいたのです。私は当時、ヒップホップ系の月刊誌にスポーツグッズのコラムを執筆していて、NBA好きのイチローさんが読み興味を持ってくれたそうです」

 前野さんは善は急げとばかりに、「今すぐ参ります」と返答。東京・町屋のオフィスから地下鉄、JR、新幹線を乗り継ぎ、着信の3時間半後には、その日試合が行われるグリーンスタジアム神戸(現ほっともっとフィールド神戸)にいた。

 次回はイチロー氏との交流について詳しく語っていただく。

【前野重雄(まえの・しげお)】 輸入商社『流体力学』代表、海外オークション出展コンサルタント。1953年2月11日、東京下町生まれ。中学時代から安保闘争、全共闘などについての写真・記事を週刊誌などに寄稿。ハワイ州立大でジャーナリズムを学んだ。その後、雑誌記者としてプロ野球の取材に携わり、91年に小説『川崎ドリーム―川崎球場に客が来た日』で第1回週刊ジャンプ・小説ノンフィクション大賞1位入選。テレビ東京『開運!なんでも鑑定団』に放送開始当初から鑑定士として出演したのをはじめ、番組出演・執筆多数。4月26日午後7時から、フジテレビ系『ジャンクSPORTS』に出演予定。

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