「誰かのおかげで自分がいる」 野球名門校吹奏楽部の“テレワーク演奏”が示した指針

「12月に行う3年生が卒業となる定期演奏会は絶対にやりたい」

 24時間、すべてが自分の時間になります。さぼることもできます。でも、逆に考えれば自分を律するためのチャンス。生徒の中には山奥で発声したり、田んぼの真ん中で練習している人もいる。自分をコントロールできるようになる良い機会とも思っています。

 命を守ることが一番。でも子供の教育、学生生活については考えていかないといきません。高校野球ができない。部活ができない。これは大きな問題です。授業や学びは個人でもできます。でも、学校に通う、部活をするということは人間形成を学んでいる部分もあります。チームでいれば、失敗をすると誰かに迷惑をかけてしまう、誰かのおかげで自分がいる――。そういうことを学ぶ場所だとも私たちは考えています。

 生徒たちから「このまま、僕たちは卒業してしまうんですか?」という悩みがたくさんきました。でも私は「あきらめない。何かしらを考える」そう伝えています。高校生という大切な時間、機会を守っていきたい。第1弾がSNSやYouTubeで発信でき、生徒たちも感じたことがあるはず。なので、第2弾も製作しました。。今後、どのような情勢になるかはわかりませんが、12月に行う3年生が卒業となる定期演奏会は絶対にやりたい――。やれると信じて、これからも頑張っていきます。

(小倉星羅 / Seira Ogura)

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