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王かバースか落合か… 84年で7人しかいない3冠王で“最強の3冠王”は?

3冠王とは同一シーズンに首位打者、本塁打王、打点王を1人の打者が獲得することだ。打者の最高の栄誉とされるが、難易度は極めて高い。NPBの84年の歴史の中で、7人の打者が11回記録しただけだ。そこで11例の3冠王を成績に注目し「3冠王の中の3冠王」を選んでみたい。()は2位との差だ。

1985年、1986年は2年連続でセパ両リーグで3冠王が誕生

○1986年:落合博満(ロッテ)
打率.360(.010)50本(8)116打点(1)
 NPB史上でただ1人となる3度目の3冠王に輝いた1986年の落合。1984年の3冠王ブーマー、西武の秋山幸二との競り合いを繰り広げ、打点は秋山とわずか1点差だった。2年連続でセパ両リーグで3冠王が誕生。これはNPBの歴史でもこの1度しかない。

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○2004年:松中信彦(ダイエー)
打率.358(.013)44本(0)120打点(12)
 1986年の落合から18年後、松中が“平成唯一の3冠王”となった。本塁打王は、日本ハムのセギノールと44本塁打で分け合った。タイトルを分け合っての3冠王は11度で唯一だった。

 それでは“3冠王の中の3冠王”を以下の3条件で選んでみたい。

・各部門で2位との差が大きいこと
・3部門の数字が客観的に高いこと
・リーグの平均値より傑出していること

 単純に数字だけを比較すれば、打率.350、50本塁打、130打点をすべてクリアした1985年の阪神ランディ・バースとロッテ落合博満が最高と言うことになる。しかし、1985年のリーグ打率は両リーグともに.272と高かった。また、1985年の本塁打数はセが947本、パが1050本。バースの本塁打はリーグ全体の5.7%、落合は5.1%だった。リーグ打点はセが3488点、パが3872点。バース、落合の打点は、ともにリーグ全体の3.8%だった。

 これに比べると、王貞治の1973年の3冠王は打点だけが130点に届いていない。しかし、1973年のセ・リーグのリーグ打率は.237。1985年よりはるかに打低だった。この年のセ・リーグの本塁打数は679本。王の本塁打はリーグ全体の7.5%を占める。リーグ打点は2499点。王1人でリーグ全体の4.6%となる。3部門とも2位との差は大きい。これらを勘案すると「3冠王の中の3冠王」は、投高打低の時代に、飛び抜けた成績を残した1973年の王貞治と言えるのではないだろうか。

(広尾晃 / Koh Hiroo)

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