12球団で“過小評価”されている野手は誰? セイバーメトリクスの指標で分析

wRC+では中日のアルモンテや福田、WARでは西武の外崎が好指標を残す

 11位には中日のダヤン・ビシエド内野手(wRC+148)が入るのだが、ここからちょっと意外な名前が出てくる。12位は同じく中日のソイロ・アルモンテ外野手、そして14位も中日の福田永将内野手となる。2人は規定打席には届いておらず打席数は少ないが、「wRC+」は145を叩き出している。これはウラディミール・バレンティン外野手やネフタリ・ソト内野手を上回っている。

 守備の指標も加え総合的な勝利貢献度を表す指標である「WAR」でも見てみよう。こちらも12球団のトップは鈴木だ。WARは8.6をマークしており、代替可能水準の選手に比べて鈴木が8.6勝増やしたとされる、2位が森(7.8)で、3位に坂本(7.2)、4位に山田哲人(6.8)と続いていく。

 この4人に続く5位にランクインしてくるのが西武の外崎修汰内野手。WARは6.3をマークしており、勝利貢献度においては球界でもトップクラスだ。さらに楽天の浅村栄斗内野手、レッズへ移籍した秋山翔吾外野手に続く8位にはロッテの荻野貴司外野手が顔を覗かせる。荻野のWARは5.6で、オリックスの吉田よりもWARでは0.1上回っている。10位以下でも、例えば、11位の楽天・茂木栄五郎内野手(4.9)や19位の阿部寿樹内野手(3.7)、23位の京田陽太内野手(3.6)といった面々も、もっと評価されていい選手ではないだろうか。

(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA http://deltagraphs.co.jp/
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1~3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』(https://1point02.jp/)も運営する。

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