日ハム中田が言葉に変えた「感覚」 栗山監督が説いた「みんなの力」の意味

日ハム栗山監督「いい質問をして、頭の中にある言葉と、やっていることを整理させてあげる」

 この一連のやりとりに興味を示したのは、意外にも栗山英樹監督だ。この話を伝え聞くと「あとはみんなの力だな」と嬉しそうに笑った。“みんな”とは我々報道陣のこと。「みんながいい質問をして、彼の頭の中にある言葉と、やっていることを整理させてあげる。彼が1年間活躍できるかはメディアの力(次第)だな」と語っていた。

 それは栗山監督自身がスポーツキャスター時代に多くの選手に質問をぶつけ、実感したことだという。「感覚的なものをどう理論的に体系をつくって、良くなくなった時に整理して生かせるか。理論に変える必要はないかもしれないけど、何か引き出しに置いておけるものをたくさん作っておかないと。なぜいいのか、どういう感覚なのか。何か言葉に例えられるだろ。卵を触るようにとか、なんでもいいんだけど」と、選手が感覚を言葉にして整理することの重要性を説いた。

 今春のオープン戦は13試合に出場して打率.344、チームトップの3本塁打9打点と絶好調だった中田。つかみつつある新たな感覚をものにできれば、指揮官が期待する爆発的な活躍が見られそうだ。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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