プロ野球の移籍をプラスに―日ハム大田が説くトレード論「いいことが絶対ある」
昨オフに1億円プレーヤーの仲間入り「こういう例ができれば」
大田自身、17年に日本ハム入りすると、いきなり118試合に出場して110安打、15本塁打、46打点とブレークした。2年目は左手第5中手骨骨折で戦列を離れたものの、104試合に出場して打率.274、59打点と数字を伸ばした。背番号が33から5に変わった昨季は132試合に出場して打率.289、20本塁打、77打点とキャリハイをマークした。
契約更改後の会見の言葉も、毎年力強く変化していった。17年オフには年俸がほぼ倍増となり「初めてのことだから素直にうれしい。額が上がって、活躍もしなきゃいけないという責任が芽生えた。もっともっと上を目指してやろうと思う。ファイターズに来たことが気持ちの変化につながっている。プロ野球選手らしくなったなと思います」と初々しい言葉が並ぶ。1年後の18年オフには30発を目指すと公言し、昨オフには4番の座を狙うことを臆することなく宣言した。
この3年間の契約更改取材で頻繁に出てきた言葉は「経験」「向上心」「責任感」。試合で経験したことを生かすために、向上心を持って準備をして、責任感を持って試合に臨み、1億円プレーヤーの仲間入りを果たした。脂が乗ったプロ12年目、成績でも言動でもますますチームを引っ張る存在になりそうだ。
(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)