MLBドラフト縮小で逸材がNPBも視野に? 米紙「スチュワートが開拓」「現実味のある話」

ソフトバンクのカーター・スチュワート・ジュニア【写真:藤浦一都】
ソフトバンクのカーター・スチュワート・ジュニア【写真:藤浦一都】

ドラフトは5巡目までに縮小、例年なら5400万円の契約金がドラフト外では220万円以内に

 新型コロナウイルス感染拡大の影響でドラフトの規模縮小が決まったMLB。指名外の選手の契約金も大幅な減額となることで、今後ソフトバンクのカーター・スチュワート投手のようにNPB入りする選手が出る可能性を米紙「ボストングローブ」が報じている。

 MLBと選手会は今年のドラフト指名を例年の40巡目から5巡目までに大幅縮小。これにより、例年なら6巡目以降で指名されていた多くの選手が指名漏れとなることが予想される。ドラフト以外でもMLBチームと契約することは可能だが、その場合は契約金が2万ドル(約220万円)以内という制限が設けられている。

 記事では、昨年のドラフトで6巡目以降で指名され契約金50万ドル(約5400万円)を得た高卒選手が11人いたことに触れ「今年のドラフトでは、それに匹敵する才能を持った選手たちは2万ドルで契約してプロに進むか、ジュニアカレッジまたは4年生の大学に進学するかを選択する必要がある」と説明。その上で「しかし、もし他にも道がある場合はどうだろうか?」とNPB行きの可能性を紹介している。

 昨年は2018年ドラフトでブレーブスから1巡目指名を受けていたスチュワートがソフトバンクと契約。記事では一部のNPB球団がアメリカのアマチュア選手たちを獲得する可能性を示唆しつつ「日本や韓国の球団がドラフト指名されない選手たちに提示できるもの。それは、アメリカの球団から得ることができる金額を遥かに上回る契約金だけでなく、マイナーでの金額を桁違いに凌ぐ年俸だ」とそのメリットを挙げている。

 さらに「現実味のある話としては、最終的に向こうに渡る若者もそれなりにいるということ。NPBやKBOに行く選択肢はいくつかの若者たちにの興味を引くかもしれない」とのMLB関係者のコメントを紹介。

 注意点としてNPBやKBOではまだスカウト体制が確立されていないこと、NPBもKBOも外国人枠に制限があることを挙げつつ「そうは言っても、スチュワートが開拓した道も利用できる」と結んでいる。

(Full-Count編集部)

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