鷹の最速160キロ左腕に工藤監督が送った助言 制球安定の鍵は「骨盤」にあり?

2月のオープン戦で制球難を露呈し、そのリベンジを果たす

 この時も露呈した制球難が目下の課題だ。この日の試合後も「オープン戦から課題は1つ。制球面しかない。そこだけを課題として投げていきたい」という。この日、その制球面の改善に向けて1つの光が見えた。それをもたらしたのは工藤公康監督からのアドバイスだった。

「監督から骨盤が立っていない、と言われました。骨盤が寝ているから、その分肩が上がってこない。だから腕が遅れ気味になる。骨盤を立てるように、と教わりました」。工藤監督から腰が折れて骨盤が寝ないように、背筋を伸ばして投げるイメージを教わった。それを意識したことで、制球がまとまるようになった。

 この日の投球には工藤監督も高評価だった。「良かったですね。その(アドバイスの)おかげかは分からないですけどね。球に力のあるピッチャー。真っ直ぐでも変化球でも空振りが取れる投手なのでこれから頑張って欲しいと思います」と語り、残り11試合での1軍生き残りを期待する。

 古谷自身は力まないように、自分を制している。「やるだけやってダメなら2軍にいってまたやればいい。結果、結果と思って心が力むと、体も力む。1軍のいいバッターとやるのを楽しんで、プラスいい結果を残せればいいかなと思っています」。結果を意識し過ぎずに自然体で。無心で腕を振れば、自ずと結果はついてくるはず。それだけの力がその左腕には秘められている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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