大リーグ機構の横暴に選手会が声明文 譲歩案上乗せの“脅迫”要求に断固拒否の姿勢
大リーグ機構は選手会側が出した譲歩案に取り合うことなく、さらなる年俸削減を要求
7月4日(日本時間5日)の独立記念日前後の開幕を目指し、選手会との報酬面での協議が続いている大リーグ。大幅な年俸削減案を提示する大リーグ機構に対し、選手会のトニー・クラーク専務理事は選手会役員らと電話会談を行い、4日(日本時間5日)に声明文を発表。新たな年俸削減につながる短期開催案を断固拒否する構えを見せた。
大リーグ機構がこれまでに提示していた82試合制案、50試合制案はいずれも年俸の大削減につながる。選手会側は1日(同2日)、114試合制案の譲歩案を提示したが、これに対し機構側は「選手会が年俸案の譲歩交渉をしない限り、2020年シーズンを劇的に短縮した日程で行う」と返答。選手会は声明文で「選手たちは既に莫大な額の減俸に合意しているにも関わらず、それに被せように(さらに上乗せする形で)年俸の減額譲歩を求められている。この脅迫は、前進する道を示すことを目的とした選手会の提案への返答として出てきた。リーグは取り合うどころか、選手がさらなる給料削減に合意しない限り、シーズンを短縮すると返答してきた」と大リーグ側の“脅迫まがい”の要求に強い反発を示している。
その上で「委員会で圧倒的な合意を得たことは、選手はフィールドに戻る準備ができており、彼ら自身だけではなくその家族の健康や安全に影響しかねない前代未聞の状況の中でも、フィールドに戻ることに意欲的である、ということだ。さらなる譲歩を求めるリーグの要求は明確に拒絶された」と大リーグ側の要求を断固拒否。「安全にシーズンに戻るためになされるべき重要な作業がまだ残されている。我々はその作業を完遂させられるよう構えており、フィールドに戻ることを楽しみにしている」と開幕へ向け協議を続けていくと表明している。
(Full-Count編集部)