西武松坂の開幕2軍は非常事態か、想定通りか? 西口投手Cは期待「そう遠くない」

西武の先発ローテ“確定組”もここまでは満足いく結果を残せていない

 松坂が脱落した西武の開幕ローテ争いの現状は、心強いかと言われれば疑問が残る。ニール、高橋光、松本、今井、それに進境著しいアンダースローの與座の5人が確定。しかし、唯一の先発左腕と期待されていた新外国人ノリンは、ここにきて2軍落ち。西口投手コーチは「ちょっと疲れが出てるのかな、という感じ。開幕ローテは難しいかな。6人目の先発? それは楽しみにしておいてください」と言葉を濁した。

“確定組”にしても、高橋光が今月2日の練習試合で5回9安打7失点の大炎上。ニールも5日に5回9安打5失点、松本も6日に5回8安打4失点と不安いっぱいだ。手薄な感は否めず、逆に言えば、松坂が調子を上げてくれば、チャンスはいくらでも巡ってくる。

 もともと、昨年の春季キャンプで右肩を痛め、シーズンの1軍登板がわずか2試合に終わった39歳の松坂が、今季1年を通して先発ローテで回れると考えていたチーム関係者は少ない。まずは、現役続行の危機につながるような大きなケガを避けること。その上で、トータルでいかに状態のいい期間を長く作れるかが課題だったのだ。

 西口コーチは「(1軍昇格のメドは)時期的にいつと決めてはいない。ケガをされるのが1番怖い。万全のコンディションでマウンドに立ってほしい」と言いつつ、「状態は徐々に上がってきている。1イニングとはいえ投げられた。このまま上げていってもらえれば、(1軍の公式戦で)このドームのマウンドに立つ日も、そう遠くないんじゃないかととらえています」と悲観していない。

「これから投球回を増やしていく中で色々な感覚を取り戻していきたいです」と松坂。怪物伝説の復活を期待し、1日でも早く1軍で投げる姿を見たがっているファンがたくさんいることにも、変わりはない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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