西武・森、打率5分の“超不振”脱するのろしの3安打 のしかかる正捕手、選手会長の重圧

正捕手として、チーム防御率リーグワーストの投手陣のリードにも心を砕く

 しかも、森に求められる仕事は打つことだけではない。24歳の若さで今季から選手会長に就任。髪を金に染め上げ先輩にタメ口をきくやんちゃなイメージが先行するが、「人前であいさつをするのが本当に苦手。あれだけでも(主将の)源田さん代わってくれへんかな」とため息をつく一面もある。

 さらには正捕手として、チーム防御率が2年連続リーグワーストの投手陣を必死にリードする役目も。投手陣が被安打18、8失点と炎上したこの日の試合後も、岡田と柘植を含めた捕手3人と秋元バッテリーコーチで“反省会”に余念がなかった。自主練習期間が長引き投手陣の調整にも不安がつきまとうが、「自分が投げるわけでも、調整するわけでもないので、やってくれると信じるしかない」と腹をくくっている。

 捕手で首位打者獲得はパ・リーグでは野村克也氏の南海時代に次いで2人目、両リーグを通じても4人目の快挙。今季のさまざまな試練を乗り越えた時、森は前人未踏の境地に達しているかもしれない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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