サイン盗みで退任のコーラ氏が“首謀者”報道に納得いかず「皆の責任だ」

レッドソックスの監督を退任となったアレックス・コーラ氏【写真:Getty Images】
レッドソックスの監督を退任となったアレックス・コーラ氏【写真:Getty Images】

「我々は組織として間違いを犯した。アストロズ全体のね。これはみんなの責任」

 アストロズのサイン盗み問題で当時コーチとして主導的な役割を果たしたとして、レッドソックス監督を退任したアレックス・コーラ氏が米スポーツ局「ESPN」の取材に応じ、「サイン盗みは(アストロズが)組織全体で行ったということ。これは皆の責任だ」と強く訴えた。

 大リーグ機構(MLB)は1月13日(日本時間14日)、アストロズがワールドシリーズ制覇した2017年から18年途中までサイン盗みを行っていたと断定。ジェフ・ルノーGM、AJ・ヒンチ監督に職務停止処分を科し、球団は両者を即刻解任。当時のベンチコーチのコーラ氏はレッドソックス監督を、主力打者のカルロス・ベルトラン氏はメッツ監督を退任となった。

 選手には何も処分を科されず、コーラ氏はサイン盗みの首謀者として名前が挙がった。この報道にコーラ氏は納得していないようだ。

「(昨年)11月半ばからコミッショナーがレッドソックスのへの調査を発表するまでの間、真実とそうでないことをたくさん耳にしてきた。コミッショナーの報告では、彼らなりの主張ではあるが、実際に何があったのかを説明している。けれど、アストロズの選手たちは、声を大にして反論している。私だけが唯一責任があるという報道に対してね」

「私が確信していることがあるとすれば、それはこの件が2人だけが関わっているショーではないということ。これは(アストロズが)組織全体で行ったことだ。私が自分の責任を否定しているわけではないと、はっきり言わせてもらいたいが、これは皆の責任だ」

 コーラ氏は2018年にサイン盗みを行っていたレッドソックスの調査後にアストロズのベンチコーチ時代の処分として1年間の職務停止処分を科された。その後も米球界を揺るがす一大スキャンダルとなったが、コーラ氏は固く口を閉ざしてきた。

「調査に敬意を払う意味でも、私は注目される場所を避けると決めている。このことについて喋っても、何かかが変わるわけではない。私は処分を受けて当然だし、自分のしたことに対して報いを受けている。私にとっても、(サイン盗みは)誇りに思えることではない。我々は組織として間違いを犯した。アストロズ全体のね。これはみんなの責任。5月中旬からシーズン最後まで球団に所属していた人間すべての責任なんだ」

「現在、私が気にしていることは、私個人の日常と家族のことだけだ。我々(家族)にとって簡単な時間ではない。これは(家族を巻き込んだという意味で)私の責任。球界に復帰したいかって? もちろん。だけどそれは(今のところ)二の次だ」

 大リーグ機構やアストロズ、そしてファンはコーラ氏の発言をどのように受け止めているのだろうか。

(Full-Count編集部)

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