日ハム宮西は「10年食べていけると確信」 キャンプ初日で見抜いた投手コーチの眼力
日本ハムの投手コーチ兼ベンチコーチを務める厚澤和幸コーチ
プロ野球開幕を心待ちにしながら日本ハムの取材ノートを整理していたら、思い出深い言葉を再発見した。「F取材ノート~心に残ったあの言葉」として改めて紹介したい。今回は、今季からベンチコーチに加えて投手コーチも兼任する厚澤和幸コーチ。
「中継ぎとして10年食べていけると確信した」
これは、宮西尚生投手が入団した2008年のキャンプ初日に厚澤コーチが感じた第一印象だ。10年連続50試合登板と通算250ホールドを達成した2017年8月に「鉄腕誕生秘話」というテーマで原稿を書くために取材していた時に明かしてくれた。
「投げ方、ボールの軌道、左バッターに対しての威圧感……。当時パ・リーグにはすごい左バッターがたくさんいました。2死二、三塁や2死満塁で左バッター1人を確実にアウトに取れる左なら、10年食べていける。うちには東京時代からずっと左キラーがいなかったんですよ。自分も含めてみんな中途半端で。チームとして、左キラーをつくらないといけない状況だったんです」
厚澤コーチは左キラーの原石を発見した喜びと同時に、左打者からもっと嫌がられるフォームへと改造する必要性も感じていた。