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日ハム宮西は「10年食べていけると確信」 キャンプ初日で見抜いた投手コーチの眼力

プロ野球開幕を心待ちにしながら日本ハムの取材ノートを整理していたら、思い出深い言葉を再発見した。「F取材ノート~心に残ったあの言葉」として改めて紹介したい。今回は、今季からベンチコーチに加えて投手コーチも兼任する厚澤和幸コーチ。

日本ハム・厚澤和幸コーチ【写真:石川加奈子】
日本ハム・厚澤和幸コーチ【写真:石川加奈子】

気になった腕の位置「今のフォームをどう思う?」

 気になったのは腕の位置。当時の山田正雄GMに相談すると、大学2年まではもっと腕が下がっていたという返事が返ってきた。そこで山田GMから許可をもらい、宮西自身に「今のフォームをどう思う?」と問いかけた。キャンプ初日のキャッチボールを終えて、ブルペンに入った瞬間のことだった。当時は完全なオーバースロー。宮西自身も実はしっくりいっていないことを正直に打ち明けた。「大学で球速を求めて(腕の位置が)上になっていって、調子を崩していたんです。元々、体の使い方もスリークォーターがベストでした」と宮西も賛同して、スリークォーター左腕としてスタートを切った。

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 厚澤コーチの直感から12年。宮西は10年どころか、入団から12年連続50試合以上登板し、前人未踏の300ホールドを記録するなど今や球界を代表するリリーバーになった。

 現役9年間で1軍登板42試合に終わった厚澤コーチだが、引退後は鋭い観察眼でコーチやスコアラーとして手腕を振るっている。打者が嫌がるフォームやボールの軌道の研究は、自身の現役時代にさかのぼる。ファームの試合で若手が行う球種やコースの記録係を志願し、ネット裏から様々な投手を観察し続けた。「もう趣味だね。なぜスピードが遅くてもこの投手は打たれないのか。このピッチャーは速いのになんでバコバコ打たれるのか。いろいろ見ているうちに、フォームの見やすさだと気がついた」と言う。

 一昨年のキャンプでは来日したばかりのニック・マルティネス投手に、米国ではあまり投げていなかったカーブが日本人打者に有効であることを助言し、2桁勝利を後押しした。

 2016年に投手コーチからベンチコーチへ立場を変えて栗山英樹監督をサポートしてきたが、今季から投手コーチも兼任することになった。早速、ドラフト1位ルーキーの河野竜生投手にチェンジアップの握りとコツを伝授するなど精力的に指導している。選手からの信頼が厚く、経験豊富な厚澤コーチが加わり、今季は1軍投手コーチ3人体制。投手陣のさらなるレベルアップに期待したい。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

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