ホエールズ大好き少年が応援番組MCに…俳優・今井翼の貫き通した地元愛
今井翼さんがかつてファンレターを送った相手は、人気選手の銚子利夫さんだった
人気選手だった銚子利夫さん(現・法政大助監督)にファンレターを書いて送ったこともあった。ファンクラブにも入っていた。ポンセやレイノルズといった外国人選手のプレーもヒッティングマーチも大好きだった。今でも横浜スタジアムで往年の名選手のメロディーが流れると、口ずさみ、懐かしいあの頃を思い出す。今年は改めて、ファンクラブも“再入会”し、スタンドで見られる日を楽しみに待っている。
子供の頃、大洋ファンは周りにいたが、全国区である巨人ファンの方が多かった。でも、今井さんの心はブレることはなかった。今でも、それは変わらない。
「純粋に地元愛ですね。僕は横浜で生まれて、藤沢で育ちました。今も昔も強いジャイアンツを倒した時の喜びは、もう計り知れません」
1998年に優勝、日本一になったが、チームは低迷する時期も続いた。Bクラス、最下位、がら空きのスタンド…今ではもうチケットが入手困難なほど、横浜の野球熱は高くなっている。
「(低迷していた頃は)今のこの状況が想像もつかなかったんですけれど、そういうことも含めて、球団の歴史です。その時期があったから、横浜のさらなる成長、進化につながったのかなと僕はずっと思っています」
悔しい思いも、数えきれないくらいの負け数も、苦い記憶もすべて含めて、ベイスターズが好きだと声を大にして言える。こういう強みが、今年からMCを務める球団応援番組「Oh!ベイスターズ2020」にも大いに生かされることになるだろう。
「選手にインタビューができるというのは貴重な経験ですし、すごくファン冥利に尽きる時間をいただいています。僕もインタビューに答えることが多い仕事なので、選手の思いをできる限り引き出すことで、視聴者の方々に、この番組ならではの視点で、お楽しみいただきたいです。僕自身、こういった仕事の経験はなかったので、すごく勉強になっています」
エースの今永投手にインタビューをした時は、自分自身で髪の毛を切っていたり、ハサミを使って料理するといった、野球ではない選手の素を視聴者に届けた。番組はリモート収録が続いたが、また球音が戻る日がくれば、グラウンドでインタビュアーとしてのさらなる飛躍を遂げていく。
「当面は無観客での試合となりますが、逆に考えれば、打球音とか、審判の声とか、より臨場感を味わえる、また違った野球の楽しみができます。一日でも早く、プロ野球ファン同士で喜びを分かち合える時が来ることを願っています」
新境地に挑戦する今井さんの情熱と、横浜の野球愛とエネルギーが今年のベイスターズにとって、大きな力をもたらすことになるだろう。
◇「Oh!ベイスターズ2020」ベイスターズファンに向けて、今井翼さんをMCに迎えてパワーアップ。リーグ優勝から日本シリーズ制覇を目指す横浜DeNAをファン目線で鋭く迫る応援番組。金曜深夜2時55分~放送。動画配信サービス「Paravi」でも視聴可能。