【林昌範の目】同一カード6連戦は中継ぎ陣の踏ん張りが鍵を握る 「時間は待ってくれない」
ソフトバンクのルーキー・津森を絶賛「球に気持ちが乗っていましたし、精神力の強い投手」
ただ、打たれた後の次回登板で違うユニフォームとの対戦に変われば投手としては気持ち的に切り替えがしやすいのは事実です。これが今シーズンのように1週間同じ相手だと、精神的に相当しんどいと思います。しっかり気持ちを切り替えてマウンドに上がらないと、前回登板で打たれたことがフラッシュバックしてしまう恐れもあります。救援は繊細なポジションで1人が崩れると、その雰囲気が他の投手にも伝染して打ち込まれるケースが多々あります。勝っている試合でも「また追いつかれてしまうのではないか」とチーム全体が受け身になってしまい、逆転負けを喫してしまう。
ソフトバンクのドラフト3位ルーキー・津森宥紀投手が24日の西武戦(メットライフドーム)で12球団新人一番乗りとなるプロ初勝利を挙げましたが、21日のロッテ戦(ペイペイドーム)で井上晴哉選手に満塁アーチを浴びた後の登板でした。津森投手はロッテと西武で対戦相手が違いますが、気持ちをきっちり切り替えて西武の強力打線を抑えた快投は称賛に価すると思います。球に気持ちが乗っていましたし、精神力の強い投手だなと感心させられました。
オリックスはロッテに6連敗を喫しましたが、まだシーズンは始まったばかりです。十分に戦える戦力はそろっているので、投打がうまくかみ合えば同一カード6連勝も十分に可能だと思います。各球団の救援陣がいかに踏ん張れるかが、ペナントレースの重要なカギを握るのではないでしょうか。
文/構成 インプレッション・平尾類