西武“勝ちパターン温存”裏目で逆転負け 辻監督嘆き節「投手を代える所は難しいな」
最下位オリに6連戦2勝2敗1分、最後は山本と対戦
■オリックス 4-3 西武(4日・メットライフ)
西武は“勝ちパターン温存”が裏目に出て、4日に本拠地メットライフドームで行われたオリックス戦に3-4と競り負けた。
2点リードして迎えた8回、辻発彦監督がマウンドに送ったのは、2年目右腕・森脇。通常なら“勝ちパターン”の平井かギャレットの出番だが、2人とも前日まで2連投している上、最近4試合中3試合に登板しており、開幕直後のこの時期に無理をさせたくない事情があった。
しかし、森脇は1死から四球を与えた宗に、自らのけん制悪送球で二塁進塁を許し、大城にカウント3-1から左前適時打を浴びた。吉田正に対し、辻監督は“左殺し”の小川を登板させたが、右翼ポール際へまさかの3号逆転2ランを浴びたのだった。
辻監督は試合後「勝ち切らないといけなかったな。(森脇投入は)台所事情です。他のピッチャーに無理はさせられない。四球が痛かったし、ボールが多くなってバッティングカウントになると、(相手打者に)思い切り振られてしまう」と言葉を絞り出し、「ピッチャーを代える所は難しいな」と嘆いた。
先発して7回84球5安打1失点だった松本を続投させる選択肢もあっただけに、「先発投手に勝ちを付けてあげたい。勝っている展開だと(投手交代は)なおさら難しいな」と悔やみきれない表情だった。
試合序盤は、通常3番の森と5番の外崎の打順を入れ替える“マイナーチェンジ”がズバリ当たった。4回に1死から3番・外崎が投手強襲安打で出塁し、山川の四球を挟み、5番・森の右前適時打で先制。続く中村の2点二塁打にもつながった。この日は毀誉褒貶相半ばする辻采配だった。西武は最下位オリックス相手の6連戦で2勝2敗1分けの誤算で、5日の6戦目では相手のエース山本と対戦することになる。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)