プロ野球の無観客応援スタイルは難しい? 262億円レンドン苦言「馬鹿げている」

エンゼルスのアンソニー・レンドン【写真:AP】
エンゼルスのアンソニー・レンドン【写真:AP】

紅白戦中に流れた“録音歓声”への違和感を口にした「音楽に戻してくれと伝えた」

 エンゼルスのアンソニー・レンドン内野手が9日(日本時間10日)、紅白戦で流れる「歓声」に物申した。3日(同4日)に本拠地エンゼルスタジアムで再開されたキャンプ中の紅白戦では当初、録音された歓声が球場に流されたが、昨季ナショナルズの世界一に貢献した強打者は違和感を覚えたようだ。この日、オンライン取材に応じ、「ハハ、馬鹿げていると思ったよ」と笑い飛ばした。

 日本のプロ野球でも各球団が過去に録音されたファンの応援歌や歓声を試合中に流している。報道陣から「音なしの方がいいか」と問われた昨季のナ・リーグ打点王は「もちろん。ハハハ、間違いなく」と断言。続けて、こう例えた。

「2つの感覚が一致しないような感じだ。ピザを見ているのに、ハンバーガーの匂いがするみたいな。音は聞こえるけど、スタンドに誰もいないことを知っている。誰もいないんだ。ばかげていると思ったよ。音楽を聞いている方がいい」

 その後は打撃練習中に流れるような軽快な音楽が流された。「皆、音楽は気に入っていた。音楽に戻してくれと伝えたよ」とレンドン。“録音歓声”では打席に集中できなかったようだ。

 昨オフに7年総額2億4500万ドル(約262億2000万円)で加入した大物内野手の発言。日頃からユーモアを交えて報道陣に接するジョー・マドン監督は「ピザを見て、匂いが……。いや、それを超えるもの(ジョーク)は言えない。比喩のお手本だ。私にはできない」と話した。新形コロナウイルスの影響で延期となっていた大リーグは23日(日本時間24日)に無観客で開幕を迎える。日本のプロ野球のような“録音歓声”が定着するのは、なかなか難しそうだ。

(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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