鷹、今季初の本拠地連勝 工藤監督が語る中村晃の重要性と二保続投のワケ
序盤4失点の二保に「持ち味が出た」、5打数1安打の中村にも「あの1本で十分」
■ソフトバンク 8-4 楽天(11日・PayPayドーム)
ソフトバンクは11日、本拠地PayPayドームでの楽天戦に8-4で勝利。今季本拠地初となる連勝を飾った。前日は劇的なサヨナラ勝ち、この日は4点のビハインドをひっくり返しての逆転勝利に、試合後の工藤公康監督は多くのヒーローたちを代わる代わるに称えた。
先発の二保旭は2回までに4失点。それでも3回以降は別人のように立ち直り、7回92球を投げて追加点を許さなかった。松田宣浩の2試合連続弾などで3回までに同点とすると、7回裏には明石健志が決勝打。8回裏にも若手の三森大貴とこの日1軍に上がったばかりの中村晃の2点打で試合を決めた。
工藤監督は、2回、3回と攻撃の起点にもなった明石について「体の状態もいいと確認しているし、試合に出ると打ってくれるのはさすがだなと思います。一昨日だったか、試合の後にも黙々とティーを打っていて、そういう努力が結果として表れた。努力、練習は嘘をつかないということです。2回の走塁も彼だからこそセーフになったと思います」と、ベテランの人知れない努力を賞賛した。
7回4失点の二保には「立ち上がりについては彼も反省材料として持っています。3回以降は開き直って『いってやるぞ』というところが見えました。彼の持ち味が出たんじゃないかと思います」と、苦労人の今季初勝利を祝福。また4打席凡退ながら8回の第5打席で強い打球をライト前に運び、ダメ押し点を奪った中村についても「あの1本で十分です。彼がいることで相手に与える怖さが全然違うし、点が欲しいところで打ってくれるのはさすが」と、頼もしい選手会長の復活を心から喜んだ。
この日は10日を超える3419人のファンが球場に詰めかけ、大逆転劇を後押し。「声援だったり、拍手だったり、見ていただいていることが選手の集中力につながっている。その象徴は(2試合連続本塁打の)マッチだと思いますが、野球選手はこういうものかなと思います」と話した指揮官。ホーム初の連勝に「乗っていかなきゃいかない。明日は勝ち越しをかけて戦いますので、みんなで力を合わせてやっていきます」と健闘を誓った。
(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)