ネット未設置は“サイン盗み”のため? ファウル直撃訴訟でアストロズに逆風

アストロズの本拠地・ミニッツメイドパーク【写真:Getty Images】
アストロズの本拠地・ミニッツメイドパーク【写真:Getty Images】

原告側は球団がサイン盗みのためにネットを設置していなかったと主張

 昨年のア・リーグ優勝決定シリーズでファウルボールが頭に直撃した救急医療隊員が、100万ドル(約1億円)の支払いを求めてアストロズを訴えた。ヒューストンの地元テレビ局「KHOU」が報じている。

 訴えを起こしたのは救急医療隊員のブライアン・カリオタさん。2019年10月13日、ミニッツメイドパークで行われたヤンキースとのア・リーグ優勝決定シリーズ第2戦で、マイケル・ブラントリーが放ったファウルボールが頭部を直撃。カリオタさんは病院に搬送され、脳損傷、脳出血、顔面骨折の治療を受けた。

 記事では「恐ろしい数分間が流れた。試合は一時中断し、選手とコーチたちがカリオタさんの周りに集まる中、ファンは静まりかえった」と当時の状況を説明。打球速度は108マイル(約174キロ)にも達しており、事故の恐ろしさが伺える。

 カリオタさんは、ダグアウトの労働者を守るためのネットが設置されておらず、危険な状況が作られていたこと、打球が左目の上に直撃したカリオタさんが網膜に永久的な損傷を負ったことを理由に球団を訴訟。また、カリオタさんの弁護士は「相手捕手のサインを盗むなら、遮られない視界が必要となる。サイン盗みをするチームが最も望んでいないものはダグアウトを守る安全ネットである」とし、アストロズがサイン盗みをするためにネットを設置していなかったと主張。訴訟の内容は思わぬところにまで波及している。

(Full-Count編集部)

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