鷹が開幕戦以来の首位タイ浮上 逆転勝ち呼んだ今宮の“遊ゴロ”の価値

今宮が遊ゴロで走者を三塁に進めて松田宣が逆転の一打

 ここでソフトバンクベンチは二塁に代走で走塁のスペシャリスト周東を送る。ベンチの意図はワンヒットで同点、ないし内野ゴロでも三塁へと走者が進めるようにすることだっただろう。

 そして続く3球目。インコースのボールを今宮は半ば強引に遊撃方向へと飛ばした。決して強振せず、バットのヘッドを遅らせるように出して打った。この場面で最も打者としてやってはいけないのは三振か、走者の進めない三塁ゴロ。周東は三塁へと進み、そして、その後の逆転劇に繋がった。

 今宮に続くバレンティンは四球を選び、代走に送られた西田も盗塁を決めて併殺打をなくした。上林は空振り三振に倒れたが、土壇場で打席に立った松田宣がフルカウントから低めのカットボールを中前に弾き返して逆転。今宮が果たすべき“役割”を果たしたことが大きな役割を果たした。

 見事な逆転勝ちを収めたソフトバンク。単独首位だった楽天がオリックスに大逆転負けを食らったことで、16勝12敗で並び、開幕戦以来の首位タイに浮上した。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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