西武與座が万感のプロ初勝利! 右肘手術で育成降格経験、記念球は「両親に届けたい」

西武・與座海人【写真:宮脇広久】
西武・與座海人【写真:宮脇広久】

今季5試合目の先発でついに初勝利 前回はあと1死で無念の降板

■西武 3-2 ロッテ(23日・メットライフ)

 西武3年目の與座海人(よざ・かいと)投手が、今季5試合目の先発で万感のプロ初勝利を挙げた。23日のロッテ戦で5回6安打2失点の好投。お立ち台では開口一番「ホントにお待たせしました!」と4812人の観客に向かって頭を下げた。

 2017年ドラフト5位で入団。“絶滅危惧種”といわれる右のアンダースローだが、1、2軍を通じて公式戦登板がないまま、1年目の10月に右肘内側側副靭帯再建術(トミー・ジョン手術)を受け、いったん育成選手に降格された。昨年11月に支配下登録選手に復帰し、今年はキャンプで猛アピールして開幕先発ローテ入りを果たしたが、これまで0勝2敗だった。

 1回にいきなり2安打2四球で2点を献上したが、その後粘った。2回1死一、三塁のピンチでは、4番・安田の強烈なピッチャーライナーを、倒れ込みながら好捕。「奇跡です!」と笑わせた。

 紆余曲折の野球人生を象徴するように、今季はそこそこ好投しながら勝てなかった。前回登板の今月12日のロッテ戦では、4回2/3を4失点。勝利投手の権利まであと1死と迫りながら、ピンチを作って降板を命じられた。「悔しくて、忘れられなくて、今日までの日々を過ごしました」と振り返った。

 6回以降は平井、平良、ギャレット、増田の4投手が無失点リレーでアシスト。與座は「5回で降りてしまって、野手の皆さん、中継ぎの方へ感謝の気持ちでいっぱいです」と感慨深げ。ウイニングボールは「ここまで応援して下さった両親に届けたいと思います」と語った。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY