1死も奪えずKOの大谷に指揮官「良くなる風に見えなかった」 翌日DH起用に「可能性ある」
マウンドで降板を告げたマドン監督「今日は彼の日ではなかった」
■アスレチックス 6-4 エンゼルス(日本時間27日・オークランド)
エンゼルスの大谷翔平投手が26日(日本時間27日)、開幕3戦目の敵地・アスレチックス戦で今季初登板初先発。2018年10月の右肘のトミー・ジョン手術後初、693日ぶりの公式戦登板も初回1死も取れずに3四球3安打5失点で降板。チームは4-6で敗れ、大谷は今季初黒星を喫した。
本来の姿とは程遠い大谷のもとへ、歩を進め、マドン監督は交代を告げた。
うつむき加減でマウンドを降りた右腕。指揮官は試合後、短い時間だった復帰登板について「今日の大谷に足りなかったことは、彼はとにかく素晴らしい球を投げていなかった。この会見の場所で、彼のために言い訳をするつもりはない。今日は彼の日ではなかった」と擁護はしなかった。降板させるのは難しい判断だったかの問いには「Noだ」と一刀両断。「試合を見ていて、(後々)彼が良くなるようには見えなかった」と明かした。
大谷は立ち上がりから制球に苦しんだ。先頭・セミエンの中前打、ラウレアーノとチャップマンの四球で無死満塁のピンチを招いた。オルソンに押し出し四球を献上。カナには右前2点打を浴び、続くグロスマンには右前適時打を許した。ここで降板。30球を投げてストライク15球。1死も取れずに3四球3安打5失点。ベンチから“タオル”は投げられた。
一昨年9月に右肘手術を受け、昨季はリハビリのために打者に専念。メジャーのマウンドは693日ぶりだった。ブランクや体への心配もあるが指揮官は「それはない。健康に関しては、これまでも話を重ねてきている。彼は大丈夫だ。問題なところは無い」ときっぱりと言い切った。
大谷の失点をカバーしようと、打線は奮起。トラウトが3回無死一、二塁から左越え1号3ランを放つと、5回無死一、三塁では中犠飛を放って一時1点差に迫った。マドン監督は大谷の27日(日本時間28日)のアスレチックス戦の指名打者としての出場については「可能性はある」とした指揮官。先発翌日に登板するのは日本ハム時代にはあるが、メジャーでは初となる。気持ちを切り替えて、打者として勝利に貢献したいところだ。
(Full-Count編集部)