中日福、13試合連続無失点から一転… 元同僚だからこそ分かる“異変”とは?

OB友永氏は開幕当初に比べ球速の落ちを指摘

 そこで降板が告げられ、継投したルイス・ゴンサレス投手は3本の適時打を浴びて万事休す。1回3安打3失点(自責点2)の福に2敗目が刻まれた。5失点を喫して開幕からの13試合連続無失点が途切れた7月23日の巨人戦(ナゴヤドーム)からわずか3日後に再び背信。「真っ直ぐの威力がなくて、変化球も入っていなかった。あくまで見た感じですが、疲れているのかなと思います」と友永氏はみる。

 ここまでの33試合で、チーム最多タイの16試合に登板。守護神だった岡田俊哉投手の状態が上がってこないこともあり、ブルペン陣では左の一番手として重要な局面を任されてきた。友永氏は、開幕当初に比べて福のストレートの球速が落ちている点を挙げ、打者への影響をこう語る。

「打者は電光掲示板の球速表示をしっかり見ています。3、4キロ違ってくると『あれ?こんなに球見やすかったっけ?』となり、精神的にも全然違ってきます。その時点で打者が優位に立つし、そこで誰かが打てばチームはイケイケになってきます」。まさにこの日は、一気に阪神打線に飲み込まれた印象だった。

 最下位を行ったり来たりと苦しい戦いが続く中日。友永氏は「福は今季のキーマンになってくる」と言い切る。昨季まで一緒に戦ってきた左腕について「真っすぐも、変化球も、同じ腕の振りで投げるのが良さ。気持ちの部分でも、より攻めの姿勢を出してくれるといいのかなと思います」。信頼の厚い左腕が躍動しなければ、チームに“福”はやってこない。

(小西亮 / Ryo Konishi)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY