柳田悠岐に期待したい王貞治氏以来の記録 驚異の出塁率を生む意識「四球はヒット」

シーズン出塁率5割超えは1973、1974年の王貞治会長のみ

 若い時は打ちたい気持ちが先に出ていたところがあるというが、実績と経験を積み、31歳という円熟期を迎えて、意識にも変化が生まれた。「四球はヒットと一緒という気持ちでやっています。昔の方がもっと打ちたい打ちたいと思っていましたけど、今は冷静にスイングできているかなと思います」。四球とヒットは同じ。その考えが、この高い出塁率を生み出している。

 出塁率がセ・パ両リーグで表彰の対象となった1985年以降での歴代最高出塁率は1986年に落合博満氏が残した.487。シーズンを通して5割を超えたのは、1985年よりも前、1973年に.500、1974年に.532をマークした王貞治球団会長だけしかいない。

 120試合で行われる2020年シーズン。34試合を消化したとはいえ、まだ86試合が残っている。このまま5割を維持するのは、そう簡単ではない。それでも、ファンは期待したくなる。王貞治会長以来となる、史上2人目の出塁率5割超えを。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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