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独自大会が可能にした“全員野球” 名門帝京復活に見た高校野球の新たな形

2020年夏季東西東京都高等学校野球大会の東東京大会の決勝戦が8日、大田スタジアムで行われ、帝京が延長11回サヨナラ勝利で関東一を3-2で下し、2011年以来、9年ぶり13回目の頂点に立った。

独自大会だからできた3年生全員出場

 この日、3安打の活躍を見せた新垣は、「(甲子園)中止の報道があって士気はだいぶ下がった」が、前田監督に「秋は(東京大会)準優勝だった。夏負けたら、その準優勝も消えるぞ」と言われ、目が覚めたという。「優勝してやろうという気持ちになった」と奮起し、練習に取り組んだ。「監督さんにはずっと試合で使ってもらった。恩返しができたと思う」と指揮官への感謝を口にした。

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 今大会は特別ルールで毎試合登録メンバーを変更できる。監督は「3年生を2回戦の初戦で全部で出させてあげたの大きかったですね。スタンド(の応援)に戻った3年生もいますが、最後まで一生懸命やってくれました」と、選手全員でつかみ取った優勝に感慨深げだった。新垣も「バッティングピッチャー、道具の片づけから準備までやってもらった。感謝の一言です」とベンチを外れた同級生への労いの言葉も忘れなかった。

 かつては甲子園の常連も近年は出場できておらず、名門の復活を予感させる戦いぶり。独自大会だからできた、3年生部員全員の夏の大会の出場という形。チーム力がアップしたのは紛れもない事実。高校野球が新しい局面を
迎えるきっかけになるのかもしれない。

 10日に行われる東西決戦については、「相手(東海大菅生)もチーム状態いいのでね、リズムよくうちのペースでやれたらいいなと思う」と語った前田監督。東西決戦に勝利し、9年ぶりに頂点に立った今年のチームで有終の美で飾る。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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