大野雄を菅野にぶつける、攻撃での奇襲…井端弘和氏に聞いた中日逆転Vへの策

中日の攻撃の課題は「もう少し得点パターンを増やすべき」

「試合終盤での奇襲です。中日はもう少し得点パターンを増やすべき。接戦の7、8、9回で相手に何をしてくるか分からないと思わせることが大切です。今の攻撃はイメージしやすい。まず、序盤はほとんど打つだけ。逆に終盤は打率の良い大島(洋平)でも、手堅く送りバント。これは守っていて楽です。盗塁も一、三塁で一塁ランナーが走るくらい。足を絡める作戦はほとんどありません」

 打線が活発な時はそれでも点が入るが、好調はいつまで続くか分からない。

「エンドラン、バスターエンドラン、単独スチールをしびれる場面で仕掛けることです。あと、中日の単独スチールはボールカウントが進んだ後や1アウト、2アウト後が多い。ノーアウト一塁の初球盗塁はほぼ記憶にありません。走れる選手は限られていますが、走るタイミングのバリエーションを増やせば、もっとバッテリーにプレッシャーをかけられます」

 最後に井端氏は勝負所での極意を語った。2011年に中日は球団史上初の連覇を達成。首位ヤクルトとシーズン終盤に2度の直接対決4連戦があった。9月23日。2対2の8回裏、2死から荒木雅博が二塁打を放ち、井端氏が打席に向かう。マウンドには久古健太郎がいた。

「ネクストから打席に入る間に腹を括ったんです。まず、あの場面で僕にインサイドの真っ直ぐはない。あっても見せ球。そこに3つストライクが来たら、ごめんなさい。勝負は必ず外の変化球。だから、それだけを狙う」

井端氏の勝負所での極意「絶対にしてはいけない『配球の後追い』」

RECOMMEND