開幕9連勝の巨人菅野の凄さとは? 専門家が見た高い修正能力と捕手の育成

「インタビューでは褒めているが、逆に大城は菅野によって成長させられている」

 マウンドでの修正力が生きた。松本氏は「初回の2点は彼の気持ちの中では、本来取られてはいけない2点だったと思うが、試合の中で修正できるのが彼のいいところ。調子が悪いと、それを分かっていてもできないものだが、今季勝てているのは常に状態が良く、打たれても切り替えができているからだ」と指摘。さらに「捕手とともに組み立てを考えながら、それぞれの打者に対し、どう打ち取っていったらいいかも分かっている」といい「彼はインタビューではよく大城のことを褒めているが、捕手からすると狙ったところにボールが来る、リードしやすい投手。逆に大城は菅野によって成長させられていると思う」と、プロ8年目を迎えた菅野の経験値と抜群の制球力が、捕手の育成にもつながっていると話した。

 この日の菅野は打撃でもチームの勝利に貢献した。3ー2で迎えた7回2死満塁のチャンスでヤクルト大下の外角甘めに入ったスライダーを左中間に運ぶ走者一掃の3点適時二塁打。エースがバットで試合を決めた。松本氏は「打撃もすごくいい。センスがあって、しっかりボールを捉えられている」と、菅野の9番目の打者としての仕事ぶりにも目を細めた。堀内氏や桑田真澄氏ら、打撃の良かったエースのように背番号18の系譜を辿っている。

 これで巨人は今季31勝目。その中で、開幕から10試合で無傷の9勝目を飾った菅野。12球団トップの防御率1.61という圧倒的な数字でチームを引っ張るエースの活躍が、首位を走る巨人の順位にもしっかりと反映されている。

(Full-Count編集部)

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