「優勝は難しい」自力V消滅の中日、専門家が指摘する首位・巨人との“差”とは?
2度盗塁王にも輝いた評論家の松本匡史氏「長打力がない中で、この得点力のままでは優勝は難しい」
■巨人 12-3 中日(29日・東京ドーム)
中日が敵地東京ドームで巨人に3-12で敗れ、シーズン半ばで自力Vが消滅した。先発ロドリゲスが4回5失点で来日初黒星。打線も巨人先発の左腕今村を攻略できなかった。これで中日は62試合を終え、27勝31敗4分。巨人で2度盗塁王に輝き、指導者としても楽天でヘッドコーチを務めるなどした野球評論家の松本匡史氏は、中日が後半戦で上位に浮上していくために、足を絡めた攻撃の必要性を説いた。
中日の打撃成績は、28日の時点で打率.240、33本塁打、204得点。これらは、いずれも12球団ワーストの数字だ。一方、チーム防御率はリーグ4位の3.75。先発は大野、松葉、柳、福谷、小笠原、ロドリゲスと6枚が揃い、リリーフ陣もマルティネスをはじめ、福、祖父江、岡田らが控えるなど、投手力は整ってきたが、打線が打てずに勝てない試合が目立っている。
前半戦の戦いについて、松本氏はこう分析する。
「序盤は先発陣にケガ人がいたり、調子が上がってこない選手もいる中で、投打がうまく噛み合っていなかった。ここにきて、投手陣は防御率3点台に抑えているが、打線の得点能力が低い。打線の調子も徐々には上がってきているが、長打力がない中で、この得点力のままでは優勝は難しい」
この日敗れたことで、首位巨人とのゲーム差は8.5。では、ここから中日が後半戦で巻き返していくためには、何が必要になってくるのだろうか。松本氏は「足を使った攻撃」と「若手の底上げ」を挙げる。