城島健司氏、プロ志望球児のアピールに満足 「今の高校生、野球うめぇーな」
度胸満点の球児たちを絶賛「あそこで高校の時やれる自信ない。俺遠慮してるわ(笑)」
プロ入りを志望する高校球児がスカウトの前でアピールする「プロ志望高校生合同練習会」が30日、甲子園球場で行われた。西日本エリアの球児計77人が持てる力を存分に発揮し聖地で躍動した。ソフトバンク城島健司球団会長付特別アドバイザーは「今の高校生、野球うめぇーな」とレベルの高さに驚きの声を上げていた。
ホークスの地元・福岡大大濠の山下が150キロを計測するなど、この日は140キロ後半を投げる投手が続々と登場。城島氏は「個人的な名前は僕は出しませんが」と前置きし「ここに来ている選手は魅力的な選手。たくさん、良い選手いた」と語った。
初日はフリー打撃、シートノックが行われ、2日目はシート打撃などより実戦的な動きを見せた球児たちに「実際、野球ってバッティングゲージで打ったり、ブルペンで投げたりだけが評価の対象じゃない。ゲーム形式でグラウンドで動いている姿、そういうので評価する部分たくさんある。実戦形式で今日見たのと、昨日、根本的な打ったり投げたりするの見たのとは評価は異なる」と、収穫を口にした。
この日はシート打撃に登板した投手が中心となったが「同じ140キロでも速く感じる投手と感じない投手。僕らが後ろで見て近く感じる投手はやっぱり間の、同じ空間を上手く使っている。それは投げ方なのか体格なのかバッターの対応なのか分からないので野球は難しい。良いピッチャーは空間が凄い近く感じる。140キロ、150キロが凄くないかとそれだけじゃない。今の高校生、野球うめぇーなって感じました」と笑顔を見せていた。
プロに向けアピールした今回の球児と自身の高校時代とを比べ「あそこで高校の時やれる自信ない。俺遠慮してるわ(笑)」と、度胸満点の球児たちを称えていた。
NPBと高野連がタッグを組み、「合同練習会」は初の試みとなったが「今回、プロに行く行かないを別としても。これで社会人、プロ、大学に行ったりして野球を続ける。一生のことだと思う。こういう取り組みがなければ次のステップに進めない子が出てくる。そうなると、その子の野球人生が断たれてしまうことが悲しいこと。こういう取り組みを通じて先が見えてきて、自分のプレーをお披露目する場所があって。その選手たちにとっていいことでしょうし、もしこれでプロにかからなくても野球を辞める子が出てきても悔いがないでしょうし。こういう場を設けてくれた方たちに高校球児は勇気をもらったと思う」と語っていた。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)