監督交代のオリックス 専門家が語る、後半戦での投打のキーマンとは
野口氏の注目は190センチ杉本「体が大きいから期待したくなる」
中川はプロ1年目の昨年は111試合に出場し、105安打、3本塁打、32打点と結果を残した。今季は8月を終え打率.155と苦しんでいるが、2軍では23試合で打率.317、3本塁打、23打点と活躍しており、2軍監督として間近で中川を見ていた中嶋監督代行の期待も大きい。
さらに野口氏が注目するのは190センチ、102キロの杉本だ。杉本は監督が交代した8月21日に今季初めて1軍に昇格。右翼のスタメンとして起用され続けている。ここまで3安打、打率.120と結果は出ていないが、野口氏は杉本について「体が大きいから期待したくなる」といい「素材的にはいい選手は結構いる。これから後半戦、彼らが1軍を経験していけば、来年楽しみな存在になってくる。この中にベテランも入ってきたら面白いと思う」と相乗効果を期待する。
一方、投手陣は「山岡、山本の2枚看板に続いていける3人目の先発が必要」だという。「日本人の若手が出てくるのが一番いいが、今日投げたアルバースは、それまでのつなぎの役割を担える」。この日のアルバースは7回を投げ、6安打無失点の好投。6三振を奪い、ロッテ打線に三塁を踏ませなかった。
カナダ代表としてWBCにも2度出場しているアルバースは、来日1年目の18年は9勝2敗、防御率3.08と結果を残した。昨年は2勝6敗、防御率5.83と苦しんだが、今季はここまで3勝5敗も、防御率は3.62。野口氏は助っ人左腕についてこう解説する。
「打者が差し込まれる直球を自信を持って投げている。内角の直球で三振を奪っていたが、あのくせ球があると、相手はチームとして直球をノーマークにはできない。そうなればいろんな球種が生きてくる。いいボールを1つ持っていると武器になる。去年はボールの使い方を研究されていて結果が出なかったが、あのキレのいい直球があるので、変化球の使い方が鍵になる」
投打で新たにチームを引っ張っていける新戦力が台頭していけば、後半戦、そして来季に向けて面白い存在となりそうなオリックス。すでに自力Vは消滅しているが、後半戦の戦い方にも注目だ。
(Full-Count編集部)