約束を果たした「世界一の二遊間」 川崎宗則と西岡剛が歩む“共通点”とは?

06年にはWBCで二遊間を組み、決勝のキューバ戦では1、2番を担ってチャンスを演出

 今季はコロナ禍の情勢を見極めながら独自で調整を続けていたとみられ、川崎の加入が発表されたタイミングに合わせるかのように去就が決まった。西岡にとって川崎は「お兄ちゃんのような存在」。昨秋には、台湾プロ野球の味全ドラゴンズでコーチ兼任としてプレーする川崎の姿を直に見ようと、台湾中部の地方都市・斗六まで訪れて再会を果たしていた。

 2人のプロ人生は、多くの点で重なってきた。04年まで川崎が2年連続で獲得した盗塁王のタイトルは、05年に西岡が奪取。その年には揃ってオールスターに選出され、そのころからプライベートも含めた深い付き合いが始まった。06年にはWBCで二遊間を組み、決勝のキューバ戦では1、2番を担ってチャンスを演出。08年の北京五輪でも日の丸を背負って戦った後、西岡は11年に、川崎は12年にメジャーリーグに挑戦した。

 日本球界復帰後の苦悩も、それぞれ味わった。13年から阪神に在籍していた西岡は、16年に左アキレス腱を断裂。選手生命を左右する大けがで、いったんは引退も考えた。17年に古巣ソフトバンクに戻った川崎は、18年3月に体調不良を理由に退団。一度は野球自体から離れた時期もあった。ともにプロ野球選手としての岐路に立ちながらも、選んだ道は現役続行。昨季はNPBを離れ、栃木と台湾で戦った。

 そんな2人のキャリアがついに、栃木で合流点を迎えた。ひとまず10月のシーズン終了までの約2か月、同じグラウンドに立つ。「1年だけでもいいから、ムネさんと同じユニホームを着てやってみたい」。かつて西岡はそう夢を語り、川崎も大きく頷いていた。2人の約束が、実現する。39歳と36歳。まだまだギラギラしたアラフォーが、日本球界を盛り上げていく。

(小西亮 / Ryo Konishi)

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