プロ14年目の38歳がチームに欠かせないワケ 鷹・高谷が貫く献身のための準備

先発・武田を好リードも「5回、6回に点を与えたのは反省点」

 今シーズンは1学年上の和田とベテランバッテリーを組んできたが、この日の武田とのバッテリーについて、工藤監督は「バッテリーコーチとヘッドコーチが話をして決めた。以前からの相性とかもあるのでね」と話した。

 武田は4回まで無失点に抑えていたが5回に1本、6回には2者連続弾を浴びて3点を献上。リードした高谷も「5回、6回に点を与えたのは反省点」と、守りの面では決して納得はしていないようだ。

 スタメン機会は限られているとはいえ、甲斐がスタメンマスクの試合でも“抑え捕手”として途中出場することも少なくない。ベテランならではの高い経験値を持つ高谷は、どんな時でも捕手としての準備を欠かすことはない。

「(試合に)出ようが出まいが、やることは欠かさずに。体調面で若い時のようにいかないこともありますけど、最低限やることだけは怠らずに準備しているつもりです。そこは変わらずに続けていこうと思います」

 これまで指の骨折や膝の故障など幾多の困難に直面してきたが、高谷は「とにかくチームの力になりたい」という意欲を薬に代えることで、予想を超える早さで1軍に復帰してきた。その気持ちの強さを含めて、3年ぶりのリーグ優勝を目指すチームにとっては不可欠な存在と言えるだろう。

 これまでのシーズンの最多本塁打は2008年と2016年の2本。今後、自己最多となるシーズン3本目が出たならば、きっと価値ある1発になることだろう。

(藤浦一都 / Kazuto Fujiura)

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