「天国できっと笑ってる」鷹・中村晃が1000安打、急逝の川村さんへの思いにファン感涙
9回にバント決められずヒッティングに切り替え三塁強襲の内野安打
■ソフトバンク 2-1 日本ハム(17日・札幌ドーム)
ソフトバンクの中村晃外野手が17日、敵地・札幌ドームでの日本ハム戦で、プロ通算1000安打を達成した。16日に川村隆史3軍コンディショニング担当の訃報を受けての試合で大きな節目を迎え、亡き恩人への思いを口にした。
中村晃は「2番・一塁」でスタメン出場。両チーム無得点で迎えた9回無死一塁で巡ってきた第4打席だった。バントを試みるも2球連続で決められず、ヒッティングに切り替えて6球目の直球をとらえると、三塁強襲の内野安打に。大台に乗る1000本目の快音でチャンスを広げ、グラシアルの決勝2点タイムリーを呼び込んだ。
訃報から一夜明け、左肩に喪章をつけて臨んだ一戦。ヒーローインタビューでお立ち台に立った中村晃は、川村コンティショニング担当への思いを口にした。
「選手だけじゃなくて、スタッフの方もたくさんお世話になった方の訃報だったので、本当にみんなつらかったですし、もっともっと生きてほしかった。川村さんが望むことは、僕たちが元気で野球をして、明るい姿を見せていくことだと思うので、つらいですけど、選手だけじゃなくてみんなで川村さんの分も頑張っていきたいなと思います」
2008年に入団して以来、体調管理の面で常に気遣ってもらった存在。中村晃は「入団して、18歳のときから、いつもいつも選手に寄り添って支えていただいた。これからも野球選手として、長く続けることが川村さんへの恩返しになると思う。いつも見てくれてると思うので頑張っていきたい」と語った。
このヒーローインタビューを「パーソル パ・リーグTV」は動画で公開。ファンからは「川村さん天国できっと笑ってる」「川村さんに届くヒットだったと思います」「川村さんに届ける、そして中村選手にとって通過点となる、いろいろな想いがあるヒットだったと思います」と温かい声で溢れた。