ソフトバンク4年連続日本一に欠かせない柳田の力 指数から見える珠玉の打撃
2015年に達成したトリプルスリー
柳田といえば、リーグMVPにも輝いた2015年の活躍ぶりがとりわけ印象に残っている人も多いことだろう。前年の2014年に初の規定打席到達と打率.300超えを達成し、外野手部門のベストナインにも輝き、翌年には「打率3割、30本塁打、30盗塁」を全て満たす「トリプルスリー」の快挙を達成。それぞれ自身初となる、首位打者と最高出塁率の2冠にも輝いた。
先述の通り、この活躍が認められて同年のパ・リーグMVPも獲得。一躍大ブレイクを果たすとともに、トータルバランスに優れた球界屈指の好選手としての地位を確立した1年となった。また、トリプルスリーを達成したシーズンに首位打者も同時に獲得した選手は、長い球史の中でも柳田ただ一人となっている。
豪快なフルスイングが大きな魅力の一つだが、2015年と2018年の2度にわたって首位打者に輝いた実績が示す通り、打率の高さに関しても特筆すべきものがある。その能力を示すエピソードの一つに、「規定打席に到達したシーズンでは、すべて打率.300に到達している」というものがある。過去に規定打席に到達したシーズンと、その成績は以下の通りだ。
このように、2014年から2018年まで、5年連続で打率.300超えを達成する抜群の安定感を見せていた。2019年は故障による長期離脱を強いられ、6年連続の規定到達と打率.300は達成できなかったが、2020年には2年ぶりの規定打席到達と打率.300超えを達成できるだろうか。