ソフトバンク4年連続日本一に欠かせない柳田の力 指数から見える珠玉の打撃

セイバーメトリクスの観点からも高く評価される、打撃の完成度の高さ

 これまで述べてきたように長打力と確実性、そして選球眼を非常に高いレベルで兼ね備えている。その実力の高さは、セイバーメトリクスの分析に用いられる各種の指標においても、おしなべて高い評価を受けてきた。ここでは、柳田が記録してきた、「OPS(出塁率+長打率)」を表で紹介していきたい。

柳田の年度別OPS【表:パ・リーグインサイト】
柳田の年度別OPS【表:パ・リーグインサイト】

 OPSは打者の得点能力を測るうえで効果的な指標のうちの一つとされており、一般的にはOPSが.800を超えていれば、優れた打者として評価されることが多い。そんな中で、彼は直近5年間のうち3度にわたって1.000を超える数値を記録し、2015年にはOPS1.101という驚異的な数字を残している。チームの得点力向上に非常に大きく寄与していることが、この結果からもわかるといえよう。

 また、同じくセイバーメトリクスにおいて用いられる指標である、その選手が9人いた場合に1試合平均で何点取れるかを示す「RC27」は10.56、そのRC27の改良版とされる「XR27」では10.176と(どちらも2018年の数値)、それぞれ柳田だけのチームがあれば、1試合で10点以上を叩き出せるという数値が示された。打撃と走塁の双方で優れた能力を有する野手としての能力の高さは、セイバーメトリクスの観点からも絶賛できるものだ。

逆方向へも強い打球を飛ばせる驚異的な打撃技術

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