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広島の大苦戦の要因どこに? 3連覇の黄金期から激変した“逆転できないカープ”

昨季0.5ゲーム差でクライマックスシリーズ進出を逃し、今季は佐々岡真司新監督を迎えて捲土重来を期した広島。その広島の2020年のペナントレース前半戦においてチームがどの時期にどのような波に乗れたかを、得点と失点の移動平均を使って検証してみる。

投手陣で奮闘が光るのはドラフト1位の森下暢仁

 今季、広島は投手陣が苦しんでいる。開幕から2戦連続で完投勝利を果たして好調なスタートを切ったエース大瀬良大地だが、7月24日に2回33球で降板したあとに登録抹消、その後1軍復帰を果たしたが、9月6日に2度目の登録抹消。苦しんでいるエースに代わり、ローテーションで存在感を放っているのが、ドラフト1位ルーキーの森下暢仁である。

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 11試合に先発してQS8回、ハイクオリティスタート(HQS)5回、完封1回と長いイニングを任せることができる頼もしいローテーション投手が加わった。なお11試合のうち100球以下で降板したのは1回のみ。最速154キロの速球を軸に、カットボール、チェンジアップ、カーブを程よく織り交ぜながら三振を重ね、奪三振率も9.42を記録している。巨人の戸郷翔征と並んで新人王の最有力候補である。

 佐々岡監督はセンターに24歳の大盛穂、セカンドに20歳の羽月隆太郎、キャッチャーに22歳の坂倉将吾といった若手を積極的にスタメンで起用している。また24歳の外野手、正隨優弥を1軍に昇格させ代打として起用。投手陣では23歳の島内颯太郎を中継ぎとして24試合で起用。島内は奪三振率11.2の快投を見せている。

 大盛、羽月、正隨、島内はいずれも2018年ドラフトの同期入団で、このときのドラフト1位は小園海斗。今季後半戦、さらには来季以降の巻き返しを図りつつ、チーム内競争を刺激する選手起用で、チーム力向上を目指しているようだ。

鳥越規央 プロフィール
統計学者/江戸川大学客員教授
「セイバーメトリクス」(※野球等において、選手データを統計学的見地から客観的に分析し、評価や戦略を立てる際に活用する分析方法)の日本での第一人者。野球の他にも、サッカー、ゴルフなどスポーツ統計学全般の研究を行なっている。また、テレビ・ラジオ番組の監修などエンターテインメント業界でも活躍。JAPAN MENSAの会員。一般社団法人日本セイバーメトリクス協会会長。

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