嶋基宏が去り、正捕手離脱…田中貴を獲得した楽天・石井一GMの育てて勝つ戦力補強
楽天は実績のあるウィーラー&高梨を放出、若手3選手をトレード獲得した
楽天は29日、巨人・田中貴也捕手を金銭トレードで獲得したと発表した。今季開幕後、楽天と巨人では3度目のトレード成立。背番号は「55」で、30日に入団会見を行う。
楽天はチームの顔だった嶋基宏が昨オフに退団。大卒2年目の太田光が開幕マスクを被り、67試合出場(先発51試合)していた。リーグ2位の盗塁阻止率.333をマークしていたが、26日の西武戦で「左肩関節唇損傷」。今季中の復帰は厳しくなっていた。さらに、31歳の足立祐一は37試合出場(先発25試合)していたが、14日に登録抹消。現在1軍登録されているのは26歳の下妻貴寛(17試合出場)、23歳の堀内謙伍(8試合出場)、21歳の石原彪(7試合出場)と手薄だった。
28歳の田中貴は14年育成ドラフト3位で山梨学院大から巨人入り。3年目の17年7月31日に支配下登録され、18年に1軍初昇格した。1軍出場は通算2試合だが、若手捕手の多い新天地ではポジション争いが激しくなることは必至。今季イースタンで40試合出場していた田中貴への期待は大きい。
9月30日のトレード期限ギリギリの獲得。2位ロッテと4.5ゲーム差、首位・ソフトバンクとは5.5ゲーム差だ。昨オフはステフェン・ロメロ外野手、鈴木大地内野手、涌井秀章、牧田和久の両投手と経験や実績のある選手を補強。これまでに楽天は巨人との交換トレードで実績のあるゼラス・ウィーラー内野手、高梨雄平投手を放出し、将来性のある池田駿、高田萌生の両投手を獲得した。捕手が手薄だったとはいえ、若手が競争、育てながら勝っていく石井一久GMの本気度を示す補強となったはずだ。
(Full-Count編集部)