前田健太は「すでに良い先発投手だった」 編成トップが語る獲得前からの期待

ツインズ・前田健太【写真:AP】
ツインズ・前田健太【写真:AP】

地元紙パイオニア・プレスも称賛「話題にならなかった補強が最大の利益をもたらした」

 ツインズの前田健太投手は29日(日本時間30日)、本拠地で行われるアストロズとのワイルドカードシリーズ第1戦で先発する。昨オフにドジャースからトレード移籍し、6勝1敗、防御率2.70の好成績でポストシーズン開幕投手の座を勝ち取った。地元紙「パイオニア・プレス」は「ケンタ・マエダ、ツインズはエースを見つけた」として右腕の活躍を称賛している。

 昨オフにツインズは通算225本塁打の34歳ジョシュ・ドナルドソンを4年総額9200万ドル(約97億1700万円)で獲得。これが大きな目玉だった。ドジャースからトレード獲得した前田は当初は先発3番手として期待だったが、シーズンが始まればエース級の大活躍。同紙は「それほど話題にならなかった補強が2020年に最大の利益をもたらした」、「ツインズはローテーションのトップの投手を獲得したと思っており、彼らは正しかった。マエダはシーズンを通してツインズのエースのような投球をしていた」と高く評価。そして、デレク・ファルビー編成本部長のコメントを紹介した。

「我々は彼がローテーションのトップかトップに近い能力を持った投手だと分かっていた。すでに本当に良い先発投手だった。ここに来て、ブルペンとローテーションを行き来することなく、先発を継続させたら落ち着けると思っていた。彼は素晴らしい。素晴らしいチームメートであり、上手くフィットした」

 昨季は対左打者に被打率.274。それが今季は“スプリットチェンジ”が威力を発揮し、対左打者には被打率.182と大幅に改善させた。同紙は「マエダは向上を続けるかもしれないが、ツインズは現時点までに見てきたものを嬉しく思っている。プレーオフ経験の豊富なローテーションのトップの投手」と評した上で、同僚の救援右腕タイラー・ダフィーのコメントも紹介している。

「彼はアンビリーバブルだよ。日々の準備が常に次の登板に向けて何かをしているようなんだ。彼が投げるのを見るのは不思議な感じ。ミスしないんだ。すごいよ。打者は今年ずっと彼に苦戦していた。またそうなるとしか思っていない。ポストシーズンの機会に燃えているはずだ」

 ポストシーズンでは救援で17年に2勝を挙げているものの、先発した16年は3戦で勝ち星をつかめなかった。最長4回と不本意な成績だったはずだ。編成トップ、同僚の厚い信頼を勝ち取った。チームは北米4大スポーツワーストタイの16連敗中。負の歴史をも断ち切るPO先発初勝利を大いに期待したい。

(Full-Count編集部)

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