巨人・丸、塁上で見せた“いやらしさ” 専門家が「No1の貢献度」と言う訳

たとえ絶不調でも着実に進塁打を放てる丸の“野球偏差値”

 開幕から打撃不振に苦しんできた丸。夏場になっても打率2割台半ばだったが、3日時点では打率.282まで回復。野口氏は「丸は絶不調の時でも、たとえば1死三塁で打席に入ると、自分の数字を上げることに必死になるのではなく、自分の調子や相手の守備位置を冷静に判断し、二塁ゴロを打って三塁走者を生還させたりしていた。これは誰にでも出来そうに見えて、実際には難しい」と言う。

「いわゆる“野球偏差値”が高い選手です。巨人では、菅野の連勝記録、坂本の通算2000安打達成や岡本の本塁打王獲得がなるかどうかなど、派手なところが注目されがちだが、僕は丸の存在が1番効いていると思う」と断言した。

 丸が抜けた広島は凋落し、覇権が巨人に移ったことも偶然ではないのかもしれない。「広島でもチームの中心にいてバランスを取っていたのが、丸だったのでしょう」と野口氏。数字に表れる成績も一流だが、それだけでは測れない価値もある。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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