衰え知らぬ西武・中村剛也の凄さ 豪快弾と勝負強さを生み出すものとは?

西武・中村剛也【写真:荒川祐史】
西武・中村剛也【写真:荒川祐史】

2000年代後半以降の、パ・リーグ本塁打王争いを席巻した「おかわり君」

 2019年に123打点を挙げ、4年ぶり4度目となる打点王の座に輝いた中村剛也内野手。過去には6度の本塁打王、4度の打点王と長距離砲として抜群の実績を残してきた中村だが、2017年から2018年の序盤にかけて、不振に陥っていた時期もあった。だが、2018年の7月以降は持ち前のパワーと勝負強さを取り戻し、鮮やかに復調してリーグ2連覇に貢献。2019年の8月からは4番の座にも返り咲き、36歳という年齢を感じさせない打撃を見せた。(数値は10月4日現在)

 そして、2020年9月24日、本拠地メットライフドームで通算200本目となる本塁打を放った。今季は故障の影響もあってまだ58試合の出場で7本塁打と本来の打撃を見せられてはいなかったが、節目の一打は打った瞬間にそれとわかる、いかにも中村らしい美しいアーチだった。幾度となく所沢に詰めかけたファンを熱狂させてきた中村にとってもあらたな金字塔となる打球は、状態を上げていくためのきっかけとなるだろうか。

 2008年、2018年、2019年と3度のリーグ優勝の立役者になっただけでなく、長年にわたって主砲としてチームを支え続けてきた中村は、西武にとっては球団史にその名を残す偉大な存在といえる。それに加えて、中村が18年間の現役生活で残してきた数字を振り返ってみると、近年の球界において突出した実績を残してきたことがあらためて浮かび上がってくる。

 今回は、36歳を迎えた今なお強力打線の中軸として活躍を続ける中村が残してきた数々の成績の優秀さと、その打撃の凄みについて紹介していきたい。豪快さと確かな技術が合わさって生まれる美しい放物線で数多のファンを魅了してきた「おかわり君」の足跡を振り返るとともに、今後のさらなる活躍にも期待を寄せたい。

長距離砲としては歴代でもトップクラスのタイトル獲得歴

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