鷹・工藤監督「6回がキモと」 1イニングに3投手の執念継投でロッテ戦初勝ち越し
先発の和田が5回無失点と好投「よく凌いでくれた」
■ソフトバンク 3-0 ロッテ(11日・PayPayドーム)
ソフトバンクが首位の座をガッチリと守った。11日に本拠地PayPayドームで行われたロッテとの首位攻防戦第3ラウンド。3回に中村晃の適時二塁打で先制すると、先発の和田が5回までロッテ打線をわずか1安打に封じる好投。6回からは6人の投手を注ぎ込む執念の継投でリードを守り抜いた。今季初めてロッテ戦に勝ち越した工藤公康監督は「ナイスゲームでした」と開口一番にナインを称えた。
“天敵”美馬を攻略した。3回1死から周東が中前安打で出塁すると、中村晃が左翼線への適時二塁打を放って待望の先制点。4回には松田宣が通算3000塁打を達成する9号ソロを放って加点。さらにバレンティンが中前安打で出塁して三塁まで進むと、周東の適時内野安打で3点目を奪いリードを広げた。
このリードを投手陣が守り抜いた。先発の和田は序盤、狭いゾーンに苦しめられながらもロッテ打線に得点を許さず。5回までに4つの四球を与えたが、わずか1安打に封じてリリーフ陣にあとを託した。5回までロッテ打線を無失点に封じたベテラン左腕に、指揮官は「マウンドに上がる前から気合いが入っていたし、充実した顔をしていた。厳しいところもありましたけど、よく凌いでくれた」と目を細めた。
和田が降板した6回には「6回が1つのキモというか、流れを断ち切らないといけないと思っていた」と泉、嘉弥真、高橋礼と1イニングに3投手を注ぎ込む決死の“マシンガン継投”。これが奏功して反撃を食い止めると、7回を岩嵜、8回をモイネロが抑えた。9回を締めた守護神の森は史上6人目となる「100セーブ&100ホールド」を達成した。
今季ここまで5勝11敗1分とロッテを苦手としてきたソフトバンク。今季のロッテ戦で初めてカード勝ち越しに成功し、ロッテに再び2ゲームの差をつけた。3年ぶりのリーグ優勝に近づく連勝となったが、指揮官は「あと(ロッテと)6試合もありますし、今日で全て無くなったとは思わない。負け越しているのは変わらないので、全部勝つつもりで強い気持ちで戦うことが大事」と気持ちを引き締めていた。