今オフ注目の中日・大野雄はFA権行使する? 元同僚が「金額じゃない」と予想するワケ
大野雄は「チームと一緒に勝っていこうという思いが強い人」
「大野さんは誰よりも声を出してチームのことを応援する選手。だから大野さんが投げているときは援護したいという気持ちも一層強くなる。長年エースを担ってきたという面もあると思いますが、自分の白星じゃなくてチームと一緒に勝っていこうという思いが強い人です」
大野雄が先発として定着した3年目の2013年からチームは7年連続Bクラスと低迷。その責任を一身に背負ってきたひとりでもあった。ことあるごとに「チームが優勝するまでは……」と口にしていたのも、友永氏は覚えている。「誰よりも中日で優勝したいと思い、背中で示してきた人。長年ドラゴンズが勝てていないことを一番悔しいと思っているはずです」。普段は周囲を笑わせるお調子者キャラも、内心では忸怩たる思いでエースの重責と向き合ってきた。
今季は巨人に独走を許したものの、シーズン終盤に入って2位に浮上。8年ぶりのAクラス入りも見えてきた。「今季いいところまでいって、あとちょっとだという部分は大野さんの中にもあると思います」。上向いてきたチーム状況も、大野雄が決断する要因のひとつになり得ると友永氏はみる。
決断を下すのは紛れもなく大野雄自身だが、友永氏は中日OBとしての期待も込めて心中を推し量る。「長年やってきたドラゴンズへの思いは強いはず。だからこそ、最後は金額じゃない部分もあると思います。大野さんは中日に残る決断をされるんじゃないかなと思っています」。元同僚として、エース左腕の動向に注目している。
(小西亮 / Ryo Konishi)