東海大野球部が部員の大麻使用の疑いで活動停止 高校側や残された部員への懸念

東海大は社会人野球の名門・ホンダで指揮を執っていた安藤強監督を17年に招聘、18年春は5季ぶり優勝

 東海大は社会人野球の名門・ホンダで指揮を執っていた安藤強監督を2017年に招聘し、2018年春のリーグ戦で5季ぶり優勝。強い東海大を復活させた。都市対抗優勝、社会人侍ジャパンの監督を務めた経験もある。今年のリーグ戦開幕時には「我慢を乗り越えて、ワンランクも、ツーランクも成長して(帰省先から)戻ってきた選手もいる」と、学びの時間に充てていた選手を称えていたことが印象的だった。

 多くのプロ野球選手を育てただけでなく、人間育成にも定評のある安藤監督は、まだ子供と大人の間に位置する大学生を野球を通じ、教育をしていたところだった。社会人野球の選手のように大人扱いをするかどうかの線引きは難しかったかもしれない。安藤監督から高い野球観を学ぶことができる環境にありながら、このような事態となり、無期限の活動停止になってしまったことは、残念でならない。

 活動停止で懸念されるのが、これまでも多くのプロ野球選手を輩出している同校への高校からの受け入れ、関わっていない選手たちの活動。教え子を送り出す高校側にも不安は残る。大学にはすでにスカウトから視線を浴びる好選手もおり、公式戦など高いレベルで試合が行えないことは、成長に大きく関わってくるだろう。潔白な3.4年生の就職にも大きく影響を及ぼすだろう。活動自粛が明けたとしても、1部リーグに残れるとも限らない。それなりの対処はされるだろう。今後は学校や野球部の責任問題に発展していくことも考えられるが、残された未来ある選手たちのことを考えた決断になることを祈りたい。

(Full-Count編集部)

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